安保関連法案反対集会の参加者数について、市民団体は12万人、警察関係者は3万人とかなり開きがあります。共同通信は9月2日、それに関する検証記事を配信しました。その記事を対して独立総合研究所の青山繁晴さんが大激怒しています。
居島:共同通信によりますと、「先月30日に国会周辺で開かれた安全保障関連法案反対の集会の参加者数をめぐり、主催の市民団体は約12万人と発表したが、警視庁関係者は3万人余りとして開きがあった。実際は何人だったのか。参加していた生活の党東京都第10区総支部長多ケ谷亮さんが、国会周辺の地下鉄駅を当日降りた客の数を調べたところ、前週と比べ、最低でも5万5千人以上多かったことが分かった。客の数を明らかにしなかった周辺駅もあり、多ケ谷さんは『JR駅やバスで訪れた人も合わせると、参加者は3万人を大きく上回っていたのは間違いなく、主催者発表の方の数字に近いだろう』と話しています」

青山:生活の党の40代の支部長が駅を降りた客を調べた。すると前の週よりも最低でも5万5千人以上多かった。だから主催者発表の12万人に近いだろうと言っているんですが― これ無茶苦茶だと誰でも分かりますよね。駅で降りた人が全員デモに参加するんですか? 

居島:そんなわけないでしょう。

青山:最低でも5万5千人と仰っているけど― それと警察発表の3万人を足しても8万5千人にしかならないですよ。12万人と全然かけ離れているじゃないですか。全く根拠に無い話しを延々と書いていて― しかも卑怯だと思うのは、生活の党の支部長がこう言っていました。「主催者の発表に近いはず」で終わっているわけです。生活の党の支部長の言い分がまるで真実であるかのように装って書いてある。これは共同通信の記事じゃなくて、生活の党の機関紙の記事なんですよ。これ自殺行為。これを記者が書いただけじゃなくて、キャップやデスクや部長が通したんですよね? こんな恥ずかしい話しがありますか?

ここに水があります。本があります。パソコンがあります。青山という人間があります。さあこれをどう考えますか? これを提供するのが報道機関の務めなんです。そんなのは研修受けなくても分かるわけですよ。それを目指して若い人がマスコミに来るわけですから。その挙げ句がこれですか? 記者もキャップも部長も、全部生活の党に移って、そこで機関紙出せよ。そう思いませんか? こんなことになるなら内部に居て「こんなものけしからん」とやるべきだった。この記事を見たら辞めるべきじゃなかったと思っている。なんて酷いことをするんですか。

居島:多角的な検証もされず、あまりにも一方的に―

青山:朝日新聞はよく大学の先生の議論を一面全部を使って載せるじゃないですか。その時に両方反対の人を載せるわけですよ。特定秘密保護法だろうが、安保法案だろうが、賛成と反対と真中の三者を載せるのが報道機関の務めであって― 

たとえばフランスに「ル・モンド」という一流紙がありますよね。ル・モンドは普段から「主義主張をします」と標榜しているんです。だからオランドさんを支持するかどうかを選挙前にバーンと出すわけです。アメリカの新聞もそうです。日本の新聞は、朝日から産経に至るまで「公平中立な報道をする」と言っているじゃないですか? 直ちにその旗を降ろして「日本の新聞も主義主張出来ます」と― たとえば安保法制賛成の論調を読みたかったら産経を別途買ってください。特定秘密保護法を理解するなら産経新聞を別途買ってくださいと。それを鮮明にするなら別ですよ。公正中立という皮を被ったまま政党機関紙になり果てている。共同通信の記事を紙面に出している新聞は1800万部ですよ。読売新聞の2倍ですよ。どれほど影響力が強いか。

居島:新聞社の独自の意見表明と、隠微な形の世論誘導は全く別ですからね。

青山:その通りですよ。

居島:それは取り違えられてはならないことであって― 

青山:読者の方は本当に気を付けてください。恐るべき世論工作が行われている。

引用: 虎ノ門ニュース 8時入り![2015/9/3]
マスゴミは公正中立に報道してほしい。