捏造や誤報を連発するなど、近年メディア全体のレベルが下がっているといわれています。なぜレベルが下がったのか? その理由をジャーナリストの河内孝さんが暴露しています。
潮:アメリカ、その他の記者はペン一本で生きているわけですよ。ところが、朝日も産経も毎日もそうだと思いますが、大学を出て朝日新聞社に就職したサラリーマンなわけですよね。朝日の中にもスター記者、志が高い方がおられたんですが、実はこの数年間で皆辞めたんです。経費削減の一環として勧奨(かんしょう)退職したんですよ。退職金、年金等でダメージが無い。「今辞めた方が寧ろ得かも」と。ペン一本で、或いは何処かの大学で教授かその他で直ぐ拾ってもらえそうな方々はあっさり辞めたと。そうすると今残っている人はどういう人なんですかと。ペンに一本で生きて行けない人なんでしょう。そういう人が本社、或いはデスクのお伺い立てるようなことになる。朝日新聞の体たらくというのは― 自ら自分の首を絞めているという事じゃないかと思います。

水島:
やっぱり新聞自体の― テレビもそうなんですけど、メディアの全体のレベルが下がってきているという気がするんですけどね。

河内:東大法学部を出たエリートは財務省にも行かなくて、マッキンゼーとかなんかに行って― あーゆーところに行くと、一年目から直ぐにビジネススクールのスカラーシップに出してくれるんですね。ハーバード、コロンビアにいってNBAを取って、それから考えましょうと。その後マッキンゼーでもいいし。日本のエリート層の流れが全然変わっちゃった。財務省もそうですから、新聞社なんかまず誰も来ない。

西村:去年、朝日新聞に入社した東大生が一人もいなかったと。

河内:もう一つの問題は、給料下がっているんですよ。朝日新聞は30歳前後で千数百万。三菱商事とほぼ同じという待遇があったわけですけど、それが経費削減もあって急速に悪化している。

引用:3/3【討論!】ふたたび朝日新聞を糺す![2015/6/20]
スター記者が退職し、優秀な学生も集まらない― これでは優れた論評はできません。